52㎡のゆとり空間 美しさと使いやすさを両立した 快適収納リノベーション

整理収納アドバイザーのゆとり空間Part1美しさと使いやすさを両立した
快適オーガナイジング

収納を考えてリノベーション

ディスプレイの仕事に携わってきたという、整理収納アドバイザーの能登屋英里さん。4年程前に購入したヴィンテージマンションは、設計士を入れず、自分で図面を起こし工務店に依頼してフルリノベーションしたそう。その際、52㎡の空間を無駄なく使えるよう、収納のことも考えた。
「結婚して家族が増えたことから収納を学ぶようになりました。リノベの時にはもう知識があったので、設計段階からシステマチックに考え、細かく計算しましたね」。
予め動線を考えて配置するものを決め、サイズをそれぞれ計り、すっきりと収納できるように。玄関を入るとすぐに現れるキッチンには、その洗練されたディスプレイ感覚と収納のテクニックが詰まっていた。
使う容器などのサイズを全て計測して、すっきりと収めたキッチン。落ち着いたトーンにステンレスの輝きと、鮮やかなブルーの鍋がポイントに。トーヨーキッチンのキッチン台は奥行きが深くて使いやすい。

使う容器などのサイズを全て計測して、すっきりと収めたキッチン。落ち着いたトーンにステンレスの輝きと、鮮やかなブルーの鍋がポイントに。トーヨーキッチンのキッチン台は奥行きが深くて使いやすい。

ザ・コンランショップのワイヤーのシェルフを活用して見せる収納に。野田琺瑯のポットは、青を差し色にするきっかけになったもの。

ザ・コンランショップのワイヤーのシェルフを活用して見せる収納に。野田琺瑯のポットは、青を差し色にするきっかけになったもの。

コンロまわりには調理に使うものをスタンバイ。調理器具をかけるバーも、手の届きやすい位置に設定。

コンロまわりには調理に使うものをスタンバイ。調理器具をかけるバーも、手の届きやすい位置に設定。

バスケットの中は子ども用のお手拭きに紅茶ストック。クロスをかけておけば埃よけになるとともに見た目もカバー。

バスケットの中は子ども用のお手拭きに紅茶ストック。クロスをかけておけば埃よけになるとともに見た目もカバー。

もののサイズ計測からスタート

「色を揃えることでごちゃついて見えなくなるので、キッチンは白、黒とステンレスの金属カラー。そこにお鍋やケトルで“青”を足しています」。
白いサブウェイタイルの壁面に取り付けられたオープンシェルフやラック、バーは、図面を描いて工務店に依頼したもの。
「吊り戸棚は私の身長では届きにくいので、オープンにしました。そこに置くものも予め決めて、棚の幅を設定しています」。
コンロまわりで使う調味料を載せる棚も、愛用しているOXOの容器がキレイに並べられる幅に設定するというこだわりようだ。
「シンク下は無印良品のファイルボックスなどで仕切り、アイテム毎にまとめることで取り出しやすくしています」。
設けたかったカウンターキッチンは、キッチン台の高さに揃えてオーダー。扉や引出しはもちろん、中に入れるもののサイズをもとに、大きさを設定した。
「扉だと奥のものが取り出しにくいので、引出しを増やしました。特に豆皿などは引出しに入れないとカオスになります(笑)。ただ大皿などはどうしても扉が必要なので、棚板を増やすことで重ねる枚数を減らし、奥の方にはあまり使わないものを入れています」。
ファイルボックスで仕切りつつ、無駄なく収納。フライパン、お鍋などはコンロ下に、洗剤類はシンク下に。タッパーやフライパンの蓋などは立てて収めることで取り出しやすく、空間の無駄もカット。

ファイルボックスで仕切りつつ、無駄なく収納。フライパン、お鍋などはコンロ下に、洗剤類はシンク下に。タッパーやフライパンの蓋などは立てて収めることで取り出しやすく、空間の無駄もカット。

収める食器の量、サイズを考えてオーダーしたアイランドキッチン。引出しなら、たくさん揃った豆皿も奥の方まで取り出しやすい。

収める食器の量、サイズを考えてオーダーしたアイランドキッチン。引出しなら、たくさん揃った豆皿も奥の方まで取り出しやすい。

調味料、香辛料などにもラベリングを欠かさない。隙間を無駄なくぴったりと埋めているところがさすが!

調味料、香辛料などにもラベリングを欠かさない。隙間を無駄なくぴったりと埋めているところがさすが!

アイランドキッチンの横にできた空間もしっかり活用。バンカーズボックスにはたまに使用する製菓用品や空き瓶を、ザ・コンランショップのワイヤーボックスにはエプロンやお弁当袋などを。袋に入れることで見た目をキレイに。

アイランドキッチンの横にできた空間もしっかり活用。バンカーズボックスにはたまに使用する製菓用品や空き瓶を、ザ・コンランショップのワイヤーボックスにはエプロンやお弁当袋などを。袋に入れることで見た目をキレイに。

愛用グッズで洗面をクリーンに

「洗面では実験用シンクを絶対に使いたかったんです」。
オープンになったシンク下は、無印良品の頑丈な収納ボックスを活用。
「そのまま持ち運べてアウトドアでも使えるし、子どもの踏み台にもなって便利です」。
タオル類は壁に棚板を設置して、コンランショップのワイヤーバスケットに。洗面用の小物や化粧品などは、化粧鏡の中の棚に。
「ここでは小物ケースをいくつも使っています。アイテム毎にまとめられて見た目も整然とするし、必要なセットを簡単に取り出して使えるので便利です」。
メイクをするときは、トラベル用のポーチを中から取り出す。フックを棚のブラケットに吊るして使えば、場所も取らない。
「旅行の時もそのまま持って出かけられますよ。これを使いたくて、アイアンブラケットを作ってもらいました」。
美しさと使いやすさ、スペースを上手に活用するテクニック。リノベの前にその知識を取り入れることで、心地よい空間が生まれるようだ。
「狭い空間なのでトイレはドアを設けず、一体にしました」。必要なものだけを揃えたシンプルなサニタリー。

「狭い空間なのでトイレはドアを設けず、一体にしました」。必要なものだけを揃えたシンプルなサニタリー。

化粧鏡の棚は、小物ケースを活用することできちんと整理。

化粧鏡の棚は、小物ケースを活用することできちんと整理。

メイクにはフックで吊るせるトラベル用の化粧ポーチを愛用。

メイクにはフックで吊るせるトラベル用の化粧ポーチを愛用。

無印良品のポリプロピレン頑丈収納ボックスに、洗剤などのストックを。

無印良品のポリプロピレン頑丈収納ボックスに、洗剤などのストックを。

パジャマは脱衣場でもある洗面所に。見やすいよう立てて収納している。

パジャマは脱衣場でもある洗面所に。見やすいよう立てて収納している。

圧迫感が出ないよう、靴箱は扉をつけずオープンにした。外出時、帰宅時に便利なカバンコーナーも設置。

圧迫感が出ないよう、靴箱は扉をつけずオープンにした。外出時、帰宅時に便利なカバンコーナーも設置。

整理収納アドバイザー・能登屋英里(https://www.instagram.com/eiriyyy_interiorservice/)さん。築46年のヴィンテージマンションをリノベーション。自身の経験を活かして、収納を考えた見た目にも美しい空間づくりを提案してくれる。

整理収納アドバイザー・能登屋英里さん。築46年のヴィンテージマンションをリノベーション。自身の経験を活かして、収納を考えた見た目にも美しい空間づくりを提案してくれる。

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