転勤族の整理収納Part1 引っ越し時にも慌てない 必要十分を守るキッチン&リビング

転勤族の整理収納Part1引っ越し時にも慌てない
必要十分を守るキッチン&リビング

自分の時間を生み出すために

転勤による引っ越しと出産がきっかけで、整理収納の勉強を始めたという木田結さん。
「たくさん荷物があり、全く手に追えなかったんです。理論を学んだことですっきり片付けられ、自分の時間もできて楽になりました」。
夫の転勤は今後も続いていく予定。4歳の娘さんと家族3人の暮らしを楽しみつつ、いつでも身軽に移動できる、そんな収納を心がけているそう。子育てと整理収納アドバイザーの仕事をこなしながら自分の時間も生み出す、木田さんの収納テクニックとは。Part1ではキッチンを中心に見せていただいた。
タワーマンションの3LDK68㎡の1室に賃貸で入居。LDKを広々と使うため、ダイニングセットはソファーと兼用できるものに。全体に家具の高さが低いのも、空間を広く感じるポイント。

タワーマンションの3LDK68㎡の1室に賃貸で入居。LDKを広々と使うため、ダイニングセットはソファーと兼用できるものに。全体に家具の高さが低いのも、空間を広く感じるポイント。

無理にスペースを使わない

「キッチンは動線がいちばん大事なところです。いかに早く食事の支度ができるかを考えて、モノを配置しています」。
調味料や調理道具など、コンロで使うモノはコンロまわりに。よく使うツールなどは、手に取りやすい位置に出しっ放しにしている。
「見た目よりも効率重視ですが、その中でもごちゃごちゃしないように、出しておくツールはステンレスで揃えるなどしています」。
引出しや扉の中は、無理に詰め込まないことを基本にしている。吊り戸棚の上の方もたっぷりスペースがあるが、取り出すのに苦労するのでほぼ使わないのだそうだ。
「ボウルなど重ねれば省スペースになるモノも、あえて重ねたりはしません。ワンアクションで取り出せた方が楽ですから。でも、そうするためには本当に必要な道具だけを厳選することが必要ですね」。
キッチンツールや調味料はコンロまわりに。ステンレスで揃えたキッチンツールは、吊り収納にすることで手に取りやすく掃除も楽に。

キッチンツールや調味料はコンロまわりに。ステンレスで揃えたキッチンツールは、吊り収納にすることで手に取りやすく掃除も楽に。

コンロで使う調理器具はこれだけ。フタは100円ショップのフックを使って扉裏に吊るして収納。立ったままでも取り出しが楽。

コンロで使う調理器具はこれだけ。フタは100円ショップのフックを使って扉裏に吊るして収納。立ったままでも取り出しが楽。

よく使う食材は統一した容器に移し替えて。中身が見えるので使い切りにも役立つ。

よく使う食材は統一した容器に移し替えて。中身が見えるので使い切りにも役立つ。

保存容器はこの引出しに収まるだけと決めている。いちばん下は、自分で取り出せるようお子さんのおやつを。

保存容器はこの引出しに収まるだけと決めている。いちばん下は、自分で取り出せるようお子さんのおやつを。

ほとんど使わない吊り戸棚。いちばん下にのみジッパー付き袋や、プルアウトボックスを使ってビニール袋を。かがまず取り出せて便利。

ほとんど使わない吊り戸棚。いちばん下にのみジッパー付き袋や、プルアウトボックスを使ってビニール袋を。かがまず取り出せて便利。

夫が淹れてくれるコーヒーコーナー。食事の際のカトラリーを、カゴに入れてスタンバイさせている。

夫が淹れてくれるコーヒーコーナー。食事の際のカトラリーを、カゴに入れてスタンバイさせている。

引っ越しの度、用途を変えている棚がキッチンの隙間にぴったり収まった。上段は見た目を重視し、下段には資源ゴミ入れ用のボックスを。

引っ越しの度、用途を変えている棚がキッチンの隙間にぴったり収まった。上段は見た目を重視し、下段には資源ゴミ入れ用のボックスを。

冷蔵庫横をマグネット付き小物で活用。ラベリングのためのグッズやキッチンペーパーを。毎日使うトレーは、仕切りスタンドを使って立たせている。

冷蔵庫横をマグネット付き小物で活用。ラベリングのためのグッズやキッチンペーパーを。毎日使うトレーは、仕切りスタンドを使って立たせている。

炊飯器の横の引出しにお茶碗を収め、配膳の動線を確保。

炊飯器の横の引出しにお茶碗を収め、配膳の動線を確保。

いちばん下の引出しは来客時用など、普段あまり使わないものを。

いちばん下の引出しは来客時用など、普段あまり使わないものを。

大切な食器を日常使いする

「食器棚は基本的に奥行きを活用しません。奥に並べる必要があるときは、同じアイテムのモノで揃えています」。
使うときは同じ種類を同時に複数取り出すので、こうしておくと無駄がない。手が届きにくい上段には、同じグラスをプラスチックのトレーに入れて、トレーごと引き出せるように。
「北欧食器が好きで、ちょっと高いものも日常的に使い回しています。頂きものなどで使えないものはリサイクルしたりしているので、使わずにしまっているものはないですね」。
引っ越しに伴って食器も厳選。最小量に絞っても、十分暮らせることがわかってきたそうだ。食材のストックも使い切れる量だけを保存している。
「パントリーでもあるストレージは、よく使うものを真ん中の2段に集中させています。乾物などは開封済みのものと未開封のものを分けていて、必ず使い切るようにしています」。
細かなものはラベリングされ、すべて可視化されているので、埋もれて食品ロスにつながることもない。
奥まで詰め込まず、余白を持たせることで出しやすさと見た目の美しさを確保。グラスは3客をトレーに入れ、同時に取り出せるように。

奥まで詰め込まず、余白を持たせることで出しやすさと見た目の美しさを確保。グラスは3客をトレーに入れ、同時に取り出せるように。

同じ種類のアイテムは重ねるか奥に並べている。使うときは複数なので、同時に取り出せるのが便利。

同じ種類のアイテムは重ねるか奥に並べている。使うときは複数なので、同時に取り出せるのが便利。

廊下を挟んでキッチンの入り口の向かい側にあるストレージ。中段によく使用する食材ストックなどを収め、災害備蓄をいちばん下の段に。最上段は手が届かないので使っていない。

廊下を挟んでキッチンの入り口の向かい側にあるストレージ。中段によく使用する食材ストックなどを収め、災害備蓄をいちばん下の段に。最上段は手が届かないので使っていない。

収納ボックスや引出しを使って、食材ストックを保管。ボックス内で、開封済みと未開封のものを分けている。

収納ボックスや引出しを使って、食材ストックを保管。ボックス内で、開封済みと未開封のものを分けている。

取り出しにくい上の段には、取っ手付きのボックスを。奥の方のモノを取り出す際、ボックスごと手前に引きやすいよう、奥行き浅めのボックスを使用。

取り出しにくい上の段には、取っ手付きのボックスを。奥の方のモノを取り出す際、ボックスごと手前に引きやすいよう、奥行き浅めのボックスを使用。

ひと目で分かるように収める

ソファーとしても使っているダイニングテーブルは、さらに木田さんのワークスペースにもなっている。そこで、LDKの一角のキャビネットに、仕事関連のものを用意。
「PCとファイルケースひとつを取り出して、ダイニングに移動すれば仕事ができるようにしています。ここは、私がお化粧をしたり、娘が毎朝登園する前に必要な準備をしたりと、大事なスペースでもありますね」。
引出しには常備薬など、日常的に必要なモノを小分けのケースに保管。お化粧品やアクセサリーなども上から見てひと目で分かるよう収められ、出かける前の見だしなみもスムーズだ。
「収納を整えることで動きにも買い物にも無駄がなくなり、心と時間に余裕が生まれました。自分の時間を生み出すために、日々、片づけの仕組みを考えています」。
リビングにあるキャビネット。ファイルボックスには仕事関係の書類、取説、幼稚園からのプリントなどをアイテム別に。出産祝いでもらったKate spadeの箱は大切に残しておき、手紙入れなどに活用。

リビングにあるキャビネット。ファイルボックスには仕事関係の書類、取説、幼稚園からのプリントなどをアイテム別に。出産祝いでもらったKate spadeの箱は大切に残しておき、手紙入れなどに活用。

キャビネット上のカゴには、出かける前のお子さんの身だしなみグッズや体温計などを。手前のトレーには幼稚園に持っていく水筒などを入れていて、ココが空いていれば忘れものがない証拠に。 

キャビネット上のカゴには、出かける前のお子さんの身だしなみグッズや体温計などを。手前のトレーには幼稚園に持っていく水筒などを入れていて、ココが空いていれば忘れものがない証拠に。 

キャビネット上段の引出し。壁にかけた鏡を使ってメイクし、ここで身支度を整える。左の引出しにメイクグッズほか、薬やカード、小銭などを小物ケースに入れて管理。

キャビネット上段の引出し。壁にかけた鏡を使ってメイクし、ここで身支度を整える。左の引出しにメイクグッズほか、薬やカード、小銭などを小物ケースに入れて管理。

ママお手製のお子さんのための“やることボード”。片づけと日常生活に必要な習慣づけを促している。

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旅行が好きな木田さん。訪れた場所で購入したマグネットを思い出に。

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整理収納アドバイザー・木田結さん。「サンキュ!STYLE」で暮らしに役立つ情報を執筆中。

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