整理収納コンサルタントの余白のある家Part1  家族に合わせて見直した 6人暮らしの3LDK

整理収納コンサルタントの余白のある家Part1家族に合わせて見直した
6人暮らしの3LDK

持ちものを絞って余白をつくる

「整理収納アドバイザー1級の資格を取っていなかったら、引っ越していたかもしれませんね」。
生活情報誌の収納グランプリで大賞受賞の経験もある、整理収納コンサルタントの金内朋子さんは、4人の子どもと夫、計6人で88㎡の3LDKマンションに暮らしている。
「以前は、部屋数が足りなければ引っ越すしかない、と思っていたのですが、持ちものを見直してみたら、このまま暮らせるなと思いました。あれが欲しい、これが欲しいではなく、必要なものだけに絞れば余裕は生まれます」。
6人暮らしとは思えないほどすっきりとした、余白のある空間が居心地の良さを感じさせる。
「収納グッズすらなくていいと思い、たくさん捨てしまいました。持っていることで、逆にその分スペースを奪ってしまうんです」。
最低限必要なものを、手の届きやすい必要な場所に置く。シンプルなそのスタイルを見せてもらった。
すっきりとして広さを感じさせるリビング。キッチンの仕切りはDIYで薄いブルーに塗装したそう。

すっきりとして広さを感じさせるリビング。キッチンの仕切りはDIYで薄いブルーに塗装したそう。

キャビネットには、ダイニングで使うものをダイニング側に、リビングで使うものをリビング側に収めている。

キャビネットには、ダイニングで使うものをダイニング側に、リビングで使うものをリビング側に収めている。

ワークスペースが隣接する側には、プリントや書類を仕分けして保管。

ワークスペースが隣接する側には、プリントや書類を仕分けして保管。

IKEAのリモコンポケットを愛用。ここにあれば家族も片付けてくれる。

IKEAのリモコンポケットを愛用。ここにあれば家族も片付けてくれる。

WICは広めに設定

掃除道具や書類、雑貨など生活まわりのものは、リビングの脇にあるウォークインクローゼットに一括収納している。
「マンション購入時に、WICだけは少し広くしてほしいとリクエストしました。出しておきたくないものは、とりあえずここに入れておけばいいので、逃げ道になります」。
中に入れたものは後から整理。棚柱を取り付けて渡した棚板に、ファイルやケースを活用しアイテム毎に収めることで、どこにあるか分かりやすく。
「扉の裏にはIKEAの吊りラックをかけて、ポケットにすぐに取り出したいものを入れています」。
病院に行くときに忘れがちな保険証や診察券などを、人別にまとめてファスナー付きの袋に。こうしておくと家族にも分かりやすいので、必要なときはそれぞれが自分で持って出かけられるそう。
「必要のない郵便物などは、古紙回収ゴミに出すのでWICに用意したカゴに入れておきます。リビングにあると煩雑になってしまうので、とりあえず溜めておく場所があるのは便利ですね」。
リビング脇のWIC。扉の裏はすぐに手が届くので、活用したい場所。

リビング脇のWIC。扉の裏はすぐに手が届くので、活用したい場所。

上段には、季節のイベントグッズや取っておきたい思い出の品などをそれぞれのボックスに入れて。

上段には、季節のイベントグッズや取っておきたい思い出の品などをそれぞれのボックスに入れて。

使用頻度の高いもの、防災用のセットなどは、そのまま持ち出せる箱に入れ、やや取り出しやすい位置に。

使用頻度の高いもの、防災用のセットなどは、そのまま持ち出せる箱に入れ、やや取り出しやすい位置に。

手芸用品や、取っておきたい手紙、プリントなどを一時保管するコーナー。

手芸用品や、取っておきたい手紙、プリントなどを一時保管するコーナー。

ファイルボックスに入れた書類は、そのままリビングに持ち出せて便利。

ファイルボックスに入れた書類は、そのままリビングに持ち出せて便利。

取っておかなくていいチラシ類はカゴの中に入れ、後でまとめて処理。

取っておかなくていいチラシ類はカゴの中に入れ、後でまとめて処理。

IKEAの吊りポケット。ひとりずつ使用する場所が決まっている。

IKEAの吊りポケット。ひとりずつ使用する場所が決まっている。

ひと目で分かるクローゼットに

「我が家でいちばん工夫をしているのは部屋の使い方です」
という金内さん。子どもたちの年齢や性格を考え、部屋を家族に割り振っているという。
「現在は、リビングから目の届く和室に、小学1年生の娘のスペースを設け、夜はここに布団を敷いて親子3人で寝ています」。
押し入れは棚を設置してクローゼットに。
「複雑なのが苦手で、ごちゃついているのが嫌いなんです。服も見やすく選びやすくするため、ここに収まる分量と決めています」。
シャツ類は1枚1枚畳んで、ショップのディスプレイのように選びやすく。靴下などの小物は人別に分けてカゴに入れている。こうしておけば、あれはどこ? など出かける前に慌てることなどなくなりそう。
「アクション数をなるべく減らしたいので、最低限の収納グッズに絞り、色々試して辿り着きました。人によって何が快適なのかは違い、正解はないのですが、自分はどうしたら楽でいられるのかを、考えることから始めてみるといいのではないでしょうか?」。
押し入れを活用。下段には布団と、衣装ケースを使ってシーツ類を収納。

押し入れを活用。下段には布団と、衣装ケースを使ってシーツ類を収納。

カバンやハンガーなどを一時的にかけられるよう、フックも取り付けている。カゴの中にはパジャマ類を。

カバンやハンガーなどを一時的にかけられるよう、フックも取り付けている。カゴの中にはパジャマ類を。

カバンもひとつずつファイルボックスを使用。立たせて保管することができる。

カバンもひとつずつファイルボックスを使用。立たせて保管することができる。

翌日に着るワイシャツなどは、アイロンをかけたあとハンガーに吊るしておく。

翌日に着るワイシャツなどは、アイロンをかけたあとハンガーに吊るしておく。

帽子やスカーフなどもきちんと元の場所に戻せるよう、ラベリング。

帽子やスカーフなどもきちんと元の場所に戻せるよう、ラベリング。

こちらは玄関の靴箱。靴の前後を逆にすることでスペースを確保。

こちらは玄関の靴箱。靴の前後を逆にすることでスペースを確保。

金内朋子さん。ヘヤコトの活動を通して、片づけをサポート。著書に「散らかし屋さんが片付けたくなる部屋のつくり方」(ワニブックス)がある。

金内朋子さん。ヘヤコトの活動を通して、片づけをサポート。著書に「散らかし屋さんが片付けたくなる部屋のつくり方」(ワニブックス)がある。

Ranking Organizing