緑あふれる伸びやかな住まいグリーンバイヤーが楽しむ
植物と家具のスタイリング
植物に満ちたリラックスできる家
インテリアショップ『ACTUS』のグリーンバイヤー、曽我広範さんのご自宅は、高い三角屋根のたっぷりとした空間が気持ちのいいテラスハウス。この家は画像検索をしていて偶然見つけたそう。
「3方向から光が入り、風通しもよく、植物を育てるのには最適な家だと思いました」
高い天井のリビングで生き生きと葉を伸ばすシンボルツリー、フィカス アムステルダムキングが印象的。
「この部屋に越してきてから、さらに1メートルくらい大きくなりました」
このシンボルツリーが、リビングとダイニングをゆるやかに分けている。
「日当たりのいい場所には多肉植物を集めたりサボテンをオブジェのように飾ったり、日陰に強い植物をこんもりと飾る場所を作ったりと、植生に合わせて鉢の置き場を変えて楽しんでいます。
高低差や立体感、リズム感を考えて飾ると、鉢の数が多くてもまとまって見えます」
たくさんのグリーンが好みの場所で幸せそうに枝葉を伸ばす家は、緑に包まれゆったりとリラックスができる。
家具とグリーンのスタイリングのコツ
植物は葉の色や形が違い、幹の色にも濃いものや薄いものがある。
ACTUSのグリーンは、家具とのコーディネイトを見せられるのが大きな強み。
「たとえば、幹の色が濃い植物はウォールナットなど濃い色の家具と合わせるとトーンが揃います。
大きさなど、家で飾った時の見え方も想像しやすいと思います。
植物と家具の組み合わせのコツや、植物を置く場所、育て方、葉の形や樹形の特徴など、様々なアドバイスができます」
観葉植物の取り扱いがあるのは全国で約20店舗。
「2022年9月に、ACTUSの初のグリーン専門店『NODERIUM 京都』がオープンしました。インテリアショップでここまで大規模に植物を見せる店は数少ないと思います。ぜひ足を運んでみてください」
鉢はフォルムと色、素材感の違いを楽しむ
鉢は陶器や盆栽鉢、スチールのモダンなものなど、様々なものを使っている曽我さん。
「鉢で植物の印象がガラリと変わるのがおもしろいです。季節で鉢を着替えることもあります」
鉢だけでなく、ショッピングバッグやカゴを使うことも。
「使い途をいろいろと考えるのが楽しいです」
グリーンがインテリアに欠かせない要素になっていることを日々実感しているという曽我さん。
「特にコロナの時期を境に、家で過ごす時間が増え、植物を育てることがライフスタイルのひとつになった方も多いと感じます」
植物の変化と組み合わせが楽しい
曽我さんがグリーンバイヤーになったのは、空間演出の仕事で植物を使う機会があり、植物が持つ力に興味を持ったことがきっかけだったそう。
「植物は育つにつれ思わぬ方向に枝を伸ばすことがあるので、有機的な要素を持つインテリアのアイテムだと言えます。
また、棚に置いた植物が葉を垂らしながら伸びていくといい感じですが、モノがただダランと垂れ下がっていると散らかってる感じがします。その不思議な違いもおもしろいです」
家具と植物、小物やアートと植物、その組み合わせを自由に楽しむ曽我さん。
「旅先で買った鉢はあの小物の隣に置くと映えそうだなとか、あのポスターに合った色の花を飾ろうとか、いろんな組み合わせを考えるのが楽しくて仕方ないです」