52㎡のゆとり空間Part2  空間を無駄なく活かす クローゼットの使い方

整理収納アドバイザーのゆとり空間 Part2 空間を無駄なく活かす
クローゼットの使い方

WICをフル活用

築46年のヴィンテージマンションを、収納と動線を想定してリノベーションした、整理収納アドバイザーの能登屋英里さん。Part1ではキッチンを中心とした水回りを紹介、Part2となる今回は、クローゼットやリビングなどの収納を見せてもらった。
「寝室にはベッドだけを置きたかったので、ウォークインクローゼットを別に設けました」。
寝室の隣にある1.5畳ほどのWICに、家族3人の衣類はもちろん、日用品のストックや子どもの工作など保管しておきたいものを収納している。
「衣類は夫、子ども、私というように、それぞれのスペースを決めています。Tシャツなど畳んでしまっておくものは、無印良品の収納ケースに。基本は1枚ずつ重ねず立てて入れています。でもスウェットやニットなど立てさせにくいものは寝かせて重ねた方がきれいに収まります」。
服以外のストックしておきたいものは、2隅にできるデッドスペースを活用。
「ここには棚板を設けているのですが、もののサイズに合わせて板の位置を変えられるよう棚柱を利用しました。決め打ちだと後から変えられませんが、こうすることで置くものに合わせて間隔を調整することができます」。
ハンガーをかけるバーは、洋服が無駄なく収められるよう、48cmの奥行きに設定。これに合わせてデッドスペースの棚板も1辺48cmに揃えた。
「上部にはバンカーズボックスなどを使って、使用頻度の高くないものを収納しています。衣類はこのスペースに収まるようコントロールしているので、無駄な買物も減りました」。
収納ケースやボックスを整然と活用。白い紙を使ってケースの中身を隠すことでごちゃついて見えるのを防いでいる。シーズンオフの靴もここに収納。

収納ケースやボックスを整然と活用。白い紙を使ってケースの中身を隠すことでごちゃついて見えるのを防いでいる。シーズンオフの靴もここに収納。

Tシャツなどは立てて収納することで、選びやすくなる。中身が分かるよう、イラストでラベリング。

Tシャツなどは立てて収納することで、選びやすくなる。中身が分かるよう、イラストでラベリング。

WICのデッドスペースには保管しておくものを。棚板は可動式で、ハンガーのおおよその幅に揃えたのがポイント。

WICのデッドスペースには保管しておくものを。棚板は可動式で、ハンガーのおおよその幅に揃えたのがポイント。

隙間をつくらないストレージ

玄関脇には、書類や小物など日常よく使うものを収める収納棚を設けた。
「ファイルケースや小物入れなど、使いたいケースのサイズを予め測って、棚の大きさを決めて設置してもらいました」。
そのため幅にも奥行きにも無駄がない。各ケースには、それぞれラベリングして入れているものを管理。
「マスキングテープ、ハサミは必須なので、収納棚の横にある冷蔵庫にマグネット式の小箱を用意し、いつもスタンバイさせています。保存しておく食品も、その場でラベリングしています」。
日常的に使用頻度は低いが保管しておきたいものは、テレビ下のバンカーズボックスに。
「バンカーズボックスは手頃な値段なのに丈夫だし、デザインも気に入っていて愛用しています。防災グッズや子どものおもちゃ、ラッピング材などを入れています。いちばん取り出しやすい位置に防災グッズを置いているのもポイントです」。
玄関脇の扉付きの収納棚は、収めるボックスなどのサイズに合わせて造作したもの。扉の裏には子どもの予定表を張っている。目立たず、かつ便利。

玄関脇の扉付きの収納棚は、収めるボックスなどのサイズに合わせて造作したもの。扉の裏には子どもの予定表を張っている。目立たず、かつ便利。

普段使うことの多い文房具や日用品は、小引き出しにアイテム毎に整理。こうしておけば使いたい時にすぐ取り出せる。

普段使うことの多い文房具や日用品は、小引き出しにアイテム毎に整理。こうしておけば使いたい時にすぐ取り出せる。

散逸しがちな書類もアイテム毎にファイリング。玄関脇なのでシューケアグッズもファイルボックスにスタンバイ。

散逸しがちな書類もアイテム毎にファイリング。玄関脇なのでシューケアグッズもファイルボックスにスタンバイ。

棚柱を使って渡した棚板をTVボードに。その下にバンカーズボックスを置いて、収納をたっぷり確保。限られたスペースを有効的に使うアイデア。

棚柱を使って渡した棚板をTVボードに。その下にバンカーズボックスを置いて、収納をたっぷり確保。限られたスペースを有効的に使うアイデア。

見せる収納のテクニック

現在、幼稚園に通うお子さんを持つ能登屋さん。リビングでは溢れるおもちゃをすっきりと収めることが課題だ。
「うちでは縦にも横にも使えて広げられるスタッキングシェルフを使っています。カラフルなおもちゃは、カゴなどに入れて見えないようにしています」。
保存容器なども活用して、アイテム毎に仕分けすることですっきりと。ものの場所を決めておくことで、子どもの片付け習慣も促される。
「壁沿いに置いているシェルフは、いずれは位置を変えて仕切りとして使うこともできます。家族の成長に合わせて変えていくことも必要ですね」。
能登屋さんは、店舗ディスプレイの仕事にも携わってきた。壁に取り付けられたワイヤーシェルフには、その経験が活かされているかのよう。
「いちばん上のバンカーズボックスはシーズンものの保管用ですが、いつも使うものは手に取りやすいところに置いておきたいので、このシェルフを活用しました。お掃除グッズはすぐに取り出せるお花用のカゴバックに、何かと必要なレジ袋は布の袋に入れてかけています。生活感のあるものでも、ヴィンテージの布袋などお気に入りのものに収めることで、気分も違ってくると思いますよ」。
リビングの壁にぴったり収まった、無印良品のスタッキングシェルフ。おもちゃの中でも見せていいもの、見せたくないものを分けて収め方に工夫をしている。

リビングの壁にぴったり収まった、無印良品のスタッキングシェルフ。おもちゃの中でも見せていいもの、見せたくないものを分けて収め方に工夫をしている。

お人形、ぬいぐるみはそのまま持ち出せるカゴバックに。カルタなど散らかりがちなものは保存容器を活用。

お人形、ぬいぐるみはそのまま持ち出せるカゴバックに。カルタなど散らかりがちなものは保存容器を活用。

おままごとキッチンもスタッキングできるところがお気に入り。ここには木製のおもちゃをまとめている。

おままごとキッチンもスタッキングできるところがお気に入り。ここには木製のおもちゃをまとめている。

ザ・コンランショップのワイヤーシェルフを使って「見せる収納」に。お出かけ時の帽子はいつもここから。お掃除グッズを入れているカゴは、花器として販売されていたものだそう。

ザ・コンランショップのワイヤーシェルフを使って「見せる収納」に。お出かけ時の帽子はいつもここから。お掃除グッズを入れているカゴは、花器として販売されていたものだそう。

整理収納アドバイザー・能登屋英里さん。築46年のヴィンテージマンションを、収納を考慮してリノベーション。自身の経験を活かして、収納を考えた見た目にも美しい空間づくりを提案している。

整理収納アドバイザー・能登屋英里さん。築46年のヴィンテージマンションを、収納を考慮してリノベーション。自身の経験を活かして、収納を考えた見た目にも美しい空間づくりを提案している。

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