収納スタイリストのルールPart1  家事も仕事もストレスフリーに ダイニングキッチンの使い方

収納スタイリストのルールPart1家事も仕事もストレスフリーに
ダイニングキッチンの使い方

家族別に定位置を決める

ステイホーム期間を経て、家で過ごす時間を見つめ直した人も多いはず。ストレスフリーな生活を、片づけを通して提案する収納スタイリストの吉川永里子さんに、快適な暮らしを送るためのご自宅の整理収納を見せていただいた。
 

育ち盛りの男の子4人と夫、計6人で暮らす吉川さん。ステイホーム期間中は1日3食、今も忙しく仕事を続けながら毎日お弁当を作り続ける。そんな吉川さんを支えるのは、ほどよい分量のものがすっきり収められたキッチンと、ダイニング脇の“仕事用収納カウンター”だ。
「夫も料理をするので、キッチンは使いやすく、誰にでも分かる収納を心がけています。私が出張などでいなくても家族が洗って元に戻せるよう、すべてのものは置き場所が決まっています」。
食器もお箸もすべて人別にして、定位置に戻すことを徹底。
「持ちものの定位置が決まっていると、なくしたときにすぐに気づくことができます。すると見つけるのも早く、探しものをする手間が減ります。探しものって、この世でもっとも無駄だと思っているので(笑)」。

家族それぞれが使いやすく、元に戻しやすい定位置を決めたキッチン収納。ステイホーム期間中に電子レンジを購入。レパートリーを増やしたそう。

家族それぞれが使いやすく、元に戻しやすい定位置を決めたキッチン収納。ステイホーム期間中に電子レンジを購入。レパートリーを増やしたそう。

棚の上段には時々使うものを。持ち手つきのカゴにはストロー、紙コップなどをアイテム毎に収納。 

棚の上段には時々使うものを。持ち手つきのカゴにはストロー、紙コップなどをアイテム毎に収納。 

日々使う食器をスタッキングして収納。お弁当グッズはカゴごと取り出して使用している。

日々使う食器をスタッキングして収納。お弁当グッズはカゴごと取り出して使用している。

下の位置にある引出しは子供も取り出しやすいので、毎日使うものを収めている。

下の位置にある引出しは子供も取り出しやすいので、毎日使うものを収めている。

必要量だけ揃えて無駄をカット

約2年前に今の家にお引っ越し。もともと必要量だけに絞っていた食器類は、キッチン台の背面の食器棚に収めた。
「使用頻度やスタッキングしたときの厚みを考えつつ、お皿などのいちばん大きいものから収めていきました。定位置がテトリス状に決まっています」。
大人が使うワイングラスは上の棚に、子供も使う茶碗やお椀は下の引出しに。食材のストックはパントリーに、ボックスを使って素材別に収納。
「買い置きなどは1つまでにしています。消費の流れが分かっているので、買い溜めしておかなくてもいいと思っているんです」。
シンク下には水まわりで使うものや衛生グッズを、コンロ下にはコンロまわりで使う調理器具などを。どれもワンアクションで取り出せるように整然と収めている。
食器棚の横にあるパントリー。調味料やお茶などを、無印良品の収納ケースに。高さがあって使いやすいそう。

食器棚の横にあるパントリー。調味料やお茶などを、無印良品の収納ケースに。高さがあって使いやすいそう。

コンロ下にもファイルボックスを活用。フライパンなどの調理器具や、油などを立たせて収納することでごちゃつくのを防ぎ、かつ取り出しやすくしている。

コンロ下にもファイルボックスを活用。フライパンなどの調理器具や、油などを立たせて収納することでごちゃつくのを防ぎ、かつ取り出しやすくしている。

シンク下の収納。100円ショップのプルアウトボックスは、ビニール袋やキッチンクロスなどが片手で引き出せて便利。タブレットはケースに移し替えて。ジップ付袋のストックも、箱から出して袋に入れることでスリム化。

シンク下の収納。100円ショップのプルアウトボックスは、ビニール袋やキッチンクロスなどが片手で引き出せて便利。タブレットはケースに移し替えて。ジップ付袋のストックも、箱から出して袋に入れることでスリム化している。

収納カウンターに書類を集約

「ここは私のワークスペースなんです」。
吉川さんが仕事を行うのは、ダイニングテーブルに隣接した仕事用収納カウンター。前の家ではキッチンカウンターとして使っていたもので、大工さんにサイズを伝えて作ってもらった思い出深い品だそう。
「立ってPCをするのにちょうどいい高さなんです。子供が小さい頃は、背中におんぶしてあやしながら仕事をしていました(笑)」。
カウンターの下にある棚には、クリアなファイルボックスを。仕事や生活関連の書類をアイテム毎に仕分けて保管している。プリンターもいちばん下にスタンバイ。
「メイクもここで行うのでメイク道具を置いています。ここは仕事をする大事な場所であり、私しか入ってはいけない場所。自分の生活を支える場所が1カ所あることが、役に立っていますね」。
仕事用収納カウンターでは、立ったままPCをチェック。ダイニングテーブルで勉強する子供の様子も見守ることができる。

仕事用収納カウンターでは、立ったままPCをチェック。ダイニングテーブルで勉強する子供の様子も見守ることができる。

カウンターの後ろの仕切り壁にはDIYで壁紙を貼った。ホワイトボードも取り付け、自宅セミナーなどで使用するほか、夫が子供に勉強を教えることも。

カウンターの後ろの仕切り壁にはDIYで壁紙を貼った。ホワイトボードも取り付け、自宅セミナーなどで使用するほか、夫が子供に勉強を教えることも。

書類やプリンターなどを収める。サイドの黒板は、お子さんのために吉川さんが取り付けた。

書類やプリンターなどを収める。サイドの黒板は、お子さんのために吉川さんが取り付けた。

引出しとファイルケースを組み合わせて使用。それぞれにラベリングをして管理。 

引出しとファイルケースを組み合わせて使用。それぞれにラベリングをして管理。 

ファイルの中にも仕切りを設けてラベリング。煩雑な書類を探し出す手間が省ける。

ファイルの中にも仕切りを設けてラベリング。煩雑な書類を探し出す手間が省ける。

使うものだけを取り揃えたメイク道具は、いつもカウンターの上に置いている。ボックスごと移動させて使用。 

使うものだけを取り揃えたメイク道具は、いつもカウンターの上に置いている。ボックスごと移動させて使用。 

ハンコや赤ペン、そして毎朝欠かせない体温計。子供の通学に必要なものをダイニング上の小物入れ付きティッシュケースに。

ハンコや赤ペン、そして毎朝欠かせない体温計。子供の通学に必要なものをダイニング上の小物入れ付きティッシュケースに。

収納スタイリスト・吉川永里子さん。Room&me(https://www.roomandme.net/)代表。働く女性、母の目線で片づけサービスや各種セミナーを行う。「なかなか捨てられない人ための鬼速片づけ」など著書も多数。

収納スタイリスト・吉川永里子さん。Room&me代表。働く女性、母の目線で片づけサービスや各種セミナーを行う。「なかなか捨てられない人ための鬼速片づけ」など著書も多数。

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