ライフオーガナイザー®が実践Part2自分に心地よいシステムで
暮らしをオーガナイズ
柔軟に変化するセカンドリビング
築30数年の集合住宅をリノベーションして暮らす、ライフオーガナイザー®の田中由美子さん。田中邸のすっきりと快適に暮らす工夫Part2は、ワークスペースや水廻り、クローゼットなどの身支度スペースをご紹介。快適なシステムをつくって、無駄なストレスを省きたい。
田中さんのワークスペースでもあり、現在は幼稚園に通う長男のプレイルームでもある、LDKに隣接した部屋は、セカンドリビングと呼んでいる空間。
「リビングダイニングが汚れない為のサブ的な部屋として使っています。家族共通の保管書類や子供のおもちゃなどがあって色んな役割を持ちますが、来年子供が小学校にあがったら勉強スペースにしたり、家族の成長に合わせてどんどん変化させていくつもりです」。
そのため机も模様替えしやすい動かせるものをセレクト。いずれは整理する子供のおもちゃは柱を利用して、リビングダイニングから目立たない位置に置いた。その横には、押し入れを解体してセミオーダーの棚を取り付け、本や書類を収納。
「カラフルなものが苦手なんです。雑誌や取説など、見た目にがちゃがちゃするものは、見えないようにファイルケースに入れて保管しています」。
取説などは1部1部ファイルしてラベリングしているので、いざ取り出したいという時にどこにあるか分からない、なんてこともない。
「目線の高さ、取り出しやすい位置をゴールデンゾーンと言いますが、ここに大事な本など、好きなものを置いておきます。気持ち的にも楽しめますよ」。
コピー機は布で隠しつつ、近くにコピー用紙をセットして使いやすく。作業性と動線にも配慮している。
「梁があってデッドスペースになったところは、カーテンを取り付けて家事グッズ置き場にしました。今は色んなものが混在していますが、変化を前提とした柔軟に対応していくスペースだと思っています」。
洗面は溢れるものを一括収納
暗くジメジメとしがちな洗面こそ、いつもクリーンに保っておきたい。ごちゃごちゃと散らかっていては掃除もしにくい。田中邸の洗面所は、明るく清潔感が漂う。
「リフォーム済みの物件だったので、洗面台も設置されていたのですが外してもらい、付け替えました。三面鏡ではないので、横の壁に拡大鏡を取り付けています」。
鏡裏に収納がないため、歯ブラシなどはつい出したままになりがち。そこで田中さんはトレー収納を活用。
「歯磨きに使うものはステンレスのトレーにひとまとめにしています。こうしておけば来客があったときなど、そのまま目につかないところに移動することもできます」。
基礎化粧品、メイク道具などはボックス収納。下の収納や引出しなどに入れ、使うときだけ取り出してまたしまう。
「洗剤や夫の使うものなど、アイテム毎に分けてボックスに入れています。どこに何があるかが一目瞭然です」。
脱衣所でも無印良品の収納ケースを活用。タオル類や洗濯用グッズなどを仕分けしてすっきりと収納している。
オンオフを切替える場所をつくる
外出時や帰宅時。オンオフの切替えの時には、動線が確保されていないと、着替えや荷物の整理であたふたと移動する羽目になる。田中邸では、玄関脇の一室を身支度のためのスペースとしている。
「ファミリークローゼットとして、ここに一カ所にまとめています。こうしておくと家族の洗濯物も一気に戻せて便利ですよ」。
かけておく服は片手で取り出せるマワハンガーに。畳んでおくものは重ねず、一目で見えるように収納するのが田中さんのルール。
「ハンカチ、お財布、身だしなみのブラシなど、外出時に必要なものをキャビネットに揃えています。忘れ物なども防げて重宝しています」。
さらに、帰宅時に郵便受けから持ってきたDM
などは、ここで分別して要らないものは専用のゴミ箱へ。シュレッダー行きのボックスも備えている。
「忘れてはいけないその日の提出物などは、玄関ドアのファイルに入れておきます。子供もまだ幼いのですが、自分で片付けなどしてくれるようになりました。人によって何が快適で暮らしやすいかは違っていて、正解はありません。でも一旦自分らしいルールを作ってしまうと、後はラク。生活を楽しむゆとりも生まれますよ」。