クローゼットオーガナイザー®がレクチャー持ち物を最大限に活かす
クローゼットのアイデア
スリム化・見える化で無駄を省く
日々悩ましいのが衣類の管理。すっきりと収納して無駄なく使いこなすのは意外と難しいもの。また、帰宅後に脱いだ衣類の片付け場所に困り、部屋の中が散乱することもありがち。そこで、部屋を乱すことなく衣類を上手に収めるコツを、クローゼットオーガナイザーとして活躍する林智子先生に伺った。
林先生のクローゼットは、アイリスオーヤマの幅90cmのユニットシェルフ二つのみ。ここにシーズンオフのものも含めてすべて収納している。
「まず家のあちこちに分散させるのではなく、1カ所にまとめることが大事です。そしてどこにあるのか分からなくなってしまうものを生まないように、すべて“見える化”しましょう」。
林邸では仮の予定で使っていたオープンシェルフが活躍。扉のあるクローゼットは、“扉を開ける”というワンアクションが増えてしまうし、オープンならひと目でどこに何があるか分かる。
「せっかく気に入って購入したものだから、しっかりと使ってあげたいです。見える収納なら使用頻度も高まります」。
例えばカットソーなどトップス類も、畳んでしまっておかず、ハンガーにかけておく。引出し収納からかける収納に変えることでボトムスとのコーディネートも考えやすくなり、活用しやすくなる。
「服を買い足すときなども、何が足りないかが把握しやすく、無駄な買物が減ります」。
クローゼットはこう使う
“見える化”したクローゼットを、林先生は6つのゾーンに分けて活用している。
「上段はシーズンオフのものを収納ボックスに入れて保管しています。中段右手はジャケット、トップス、ボトムスをかけておくコーナーとアクセサリーコーナー、左手はコート類と冠婚葬祭用を衣類カバーにかけて保管するコーナー。コート類は使用シーズンにはカバーを外します」。
下段右手はジーンズやTシャツ、マフラー・ストール類、下着類をケースに入れて。左手はバッグ類をボックスに入れて収納。
「バッグ類は、立てられるものは立てて収納して、ひと目で把握できるようにしています」。
アクセサリーはイヤリングやネックレスなどを、引出し毎にテイストに分けてクリアなジュエリーケースに。
「このスタイルの時はこの引出し、というように、外出時に悩まなくてもいいようにセットして入れています」。
下段の一番右手は、部屋着など洗濯の前にまだ活用するものを収めておくボックス。しっかりとゾーニングしながら、ケースとケースの間を開けるなど余裕を持たせておくことも、オープンシェルフを美しく活用する秘訣のようだ。
出かける前の手間をカット
忙しい朝、服のコーディネートに悩まないための工夫も、林先生は提案している。
「月曜〜金曜とそれぞれ書いたタグを用意し、予め考えたコーデ済みの服をセットして、ラックに端からかけておきます。着終わったら元の場所に戻すという仕組みです」。
扱いやすいよう、ハンガーは片手で取り出せるものや滑りにくいものを用意。コーディネートした服をセットでかけておけるグッズも林先生は愛用している。
「以前はこの5倍量の服を持っていました。でも、あれもこれもというのを止めて、本当に自分が好きなスタイルは何かを考えたんです。私の場合はシンプルでベーシックが本当に心地よいスタイルだったので、そうと決めてからは持つべきものが絞られてきました。自分の中のいちばんを揃えるところから始めてはいかがでしょう」。
まずは自分のテイストを決めること、次に使いやすいようにシステム化していくこと。こうしてクローゼットは効率的になっていくようだ。