楽しみながら片付く家Part1モノが多くても整えられる
家族にやさしいシステムづくり
キレイな家は、棚の中も美しい
東京郊外の分譲マンションに家族4人で暮らす、整理収納アドバイザーの清江さん。日常生活のちょっとした不便を解消するアイデアや、空間を楽しむDIYなどを公開するインスタグラム「kiyo_home」が人気だ。
「もともとインテリアに興味があって、色々な実例を見ているうちに、キレイな家に住んでいる人は棚の中もキレイにしている人が多い、ということに気がつきました。これは片づけも学ばなければ、と思ったのが資格取得のきっかけですね」。
室内の至るところを美しくディスプレイしつつ、棚の扉や引き出しの中も、開けたときに幸せを感じられる工夫がたくさん。
Part1では、フォトジェニックかつ使いやすいキッチンと、家族も片付けやすいクローゼットを見せていただく。
余白を大事にざっくりと
「夫がよく料理をするので、キッチンは細かくルールを設けず、ざっくりと収納するようにしています。調味料や調理器具など、我が家はモノが多いですが、大事なのはキッチリと分類して、定位置を決めること。そして、余裕をもって収めるようにしています」。
キッチン台背面にあるパントリーには、ボックスをキレイに陳列。棚板を増やして収納力を高めたりすることなく、余裕を持たせて配置して、必要なモノをアイテム毎に収めている。
「余白がないと取り出しにくいし、パッと見て確認できないので、空間を空けるようにしています。ボックスの中はざっくりと、収まる分量だけをストックしています」。
これは家族が使いやすいように、という配慮から。
「私自身は、1点ずつ袋から出したり、小分けしたりする収納が好きなのですが、主人や子どもたちは“ザックリ”収納派。子どもたちのお菓子ボックス、主人のコーヒーや調味料系のボックスなど、各自で使うボックスはお任せして、私はあまり手を入れないようにしています。みんなが使いやすくないと意味がないので」。
試行錯誤をしつつ最近更新したのがゴミステーション。扉の中に分別できるダストボックスを置き、扉裏に指定のゴミ袋をスタンバイ。
「以前はゴミ袋用のケースを使っていたのですが、いちいちセットをするのが面倒で。突っ張り棒にかける形式にしてみたら、1枚ずつサッと取り出せるしセットも楽。正解でした」。
引き出しの中のカトラリーやお箸は、フックを使ってゾーニング。100円ショップで買えるモノを使ったアイデアがあちこちで活かされている。
子どもに片付けを促すために
アクセントクロスやクッションシートなどを活用しながら、家中をDIYで彩る清江さん。家族で過ごすリビングに接続した部屋は引き戸をオープンにして、現在はキッズルームとして活用。
「4歳の長男のレゴや乗りもの系、ウルトラマンなど、おもちゃはたくさんあります。お片付けに必要なのは、子どもが片付けやすい定位置を決めること。遊ぶ頻度の高いものは取り出しやすい一等地におき、しまっておくものはボックスに。これもポイポイ投げ入れられるように、ざっくりさせておくことが基本です。全部きっちりしてしまうと、子どもにとってハードルが高くなってしまうんです」。
レゴなどは見せる収納にすることで、ディスプレイとしても兼用。キッズルームの奥にあるウォークインクローゼット側の壁も、アクセントボードを貼り、家族で作った作品の展示を楽しんでいる。
「マグネット式なのでアレンジがしやすいです。家族で模様替えを楽しめるのがいいですね」。
細やかな工夫で快適に
小学4年生の長女の部屋では、机や本棚、チェストがセットになったニトリのシステムベッドが活躍。
「限られた空間なので、縦活用をすることを考えて選びました。寛げるスペースもつくりたいと、ベッドの下段をフリースペースにしてみたら、娘がとても気に入って、こもったまま出てきません(笑)」。
簡易ベッドにもなるソファを置き、友達のお泊まりにも対応。机や棚まわりの片付けは、定期的に娘さん自身が見直しているそう。
「どうしたら片付けやすいかを聞いて、仕組みをつくっています。最近設置して良かったのは、ipadや学習教材の充電スペース。壁面にラックを取り付けてまとめておけるようにしたら、机の上がすっきりさせられました」。
長女のクローゼットは、肌着や靴下など小物系以外は吊るす収納に。
「アウターやワンピースなど、色々なアイテムが混ざりあって分かりづらくなっていたので、棚板にラベリングし、ハンガーかけのところを洗濯バサミで仕切ってみたら、混在するのを防ぐことができました」。
ちょっとした手間とアイデアが、毎日の生活を快適に。お子さんの自主的な片付けにもつながっている。