
アーチで緩くつながるワンルーム様々な居場所にそれぞれの魅力
心がときめく愛猫との暮らし
玄関にギャラリーを設ける
玄関を入るとガラスの扉の向こうに出迎えてくれるのは、1点1点大切なものを集めたノスタルジックなギャラリースペース。ここに暮らすのはデザイナーのFさん。昨年リノベーションした79㎡のワンルームは、どのスペースもときめきに溢れている。
「いつかはリノべーションをしてみたいと思っていて、ネットで見ていた『リノべる。』の説明会に参加してみたんです。物件探しから完成まで1社にお願いできるし、安心して任せられると思って依頼しました」
築46年、3LDKだった間取りをスケルトンに。ほぼ仕切りのない広々とした空間に変更した。
「在宅で仕事をしているのですが、以前住んでいた賃貸はベッドを出たらすぐ職場、のような雰囲気だったんです。ワークスペースは閉じないようにしつつ寝室と分けること、玄関には扉でワンクッション設けることを希望しました」
同居する黒猫のコクちゃんの為に、猫脱走防止用の扉を付けることも必須だった。
「もともとあった既存の扉を、折角なので活かしたいと思い、それに合わせてもう1枚造作してもらいました。昔のものは手が込んでいるので、全く同じわけにはいかないのですが…」

プライベートスペースとワークスペースを緩やかに分ける。アーチは『リノべる。』の事例を見て憧れ、取り入れた。

静謐な雰囲気の玄関。ガラス扉から光が差し込む。シューズクロークはオープンに。

左奥の既存の扉に合わせて、右手前の扉を造作。帰宅すると猫のコクちゃんがガラス扉越しに顔を出してくれる。

アーチの形状が美しいギャラリースペースは、“猫が前に立って映えるデザイン”がコンセプト。コクちゃんの、グリーンの目の色に合わせて壁の色を決定した。

武骨な躯体現しに、アンティークのラグやヴィンテージの家具が溶け合う。リビングは主に『ACME Furniture』の家具で統一。グレーの床に対して、無垢の木のエリアが“島”のように演出されている。
隠れたデザインを散りばめて
「初めて内見に来た時、廊下を通り抜ける風が心地よくて。ギャラリースペースの前は、絶対にドアで仕切らずに通したいとお伝えしました」
物件購入の決め手のひとつでもあった、南東と北西の両側にある開口を活かすため、シームレスに。玄関のギャラリースペースを挟んで右手のLDK+ワークスペース、左手の寝室+ラウンジスペースがオープンに繋がり、両方の開口から光と風が交差する。
「デザインとしては、4カ所にアーチの意匠を取り入れてもらいました。構造物としてもしっかりとしていて美しく、家が美術館のようで。とてもいい仕事をしてくれたなと見る度、満足なんです(笑)」
リビングの1角にあるワークスペースもアーチで緩く区切り、ラウンジスペースの入り口のアーチとさり気なく対照に。床は無垢の木とグレーの塩化ビニールタイルで切り替えるなど、隠れたデザインを施した。
「床はデザイナーさんの案なのですが、塩ビ部分が川で、無垢の木の部分が島、というコンセプトです。ワンルームの中に、色々な居場所がほしいと相談していて生まれました」
島エリアではソファで寛いだり、猫がゴロゴロと遊んでいたり…。川に沿って進んだ先には、半オープンのキッチンがあり、アーチ状の壁面の向こうに、L字型の窓のあるダイニングスペースが現れる。
「ここもお気に入りなんです。朝、外を見ながらコーヒーを飲むのが気持ちがよくて。友達が来たときはここでお茶を楽しみます」

南東のベランダ側へ、塩ビタイルの“川”が誘う。

反対側は北西の窓へと視界が抜ける。

キッチンは半分隠しつつ、リビングから見える造りに。柱にアールの曲線を使ってほしいとリクエスト。後ろ側に収納棚を設け、家電などを収めている。

Ⅱ型のキッチンは『LIXIL』。シンプルなデザインとカラーをセレクト。作業スペースも広く使いやすい。

L字型の窓から外の景色が眺められるダイニング。ベンチはスペースに合わせて造作した。

明るい窓際に、グリーンも映える。

作家ものや友人のお土産などの器を愛用。

ダイニングはほどよく繋がりつつ、特別な居場所のひとつに。
ラウンジで読書タイムを
もうひとつのエリアはギャラリースペースの反対側。来客時にベッドルームが見えないようにカーテンで仕切れるようにして、ラウンジスペースを設けた。
「ギャラリーから本を持ってきて読んだりして、ゆったり過ごす場所になっています。間取りが決まってから『Lloy’s Antiques』でアンティークチェアを選び、それに合わせて全体のコーディネートを考えました。ここも“コクちゃんが似合う空間”を意識しています」
“緞帳のようなものがいい”と相談して紹介してもらったカーテンは3重の襞で重厚感たっぷり。それを開くとベッドルームと、ひと部屋分ほどの広さのウォークインクローゼットが。
「朝は目覚めるとカーテンを開けて、窓からの光を取り入れます。クローゼットには水廻りに使っているのと同じデザインの扉を、塗装を変えて取り付けました。アンティークの着物が好きでたくさん持っているので、大容量の収納が必要でした」

カーブを描くようレールを取り付けたカーテンで、仕切ることができるラウンジスペース。アンティークのチェアは、昔の貴婦人が赤ちゃんに授乳する際に使っていたナーシングチェア。座面が広く、ゆったりと座れるのが特徴。

カーテンを開くと明るいベッドルームと一体に。

躯体を残したベッドルーム。北西の落ち着いた位置にあり、ここをワークスペースに変更することもできるよう、有線LANを配線している。

WICの入り口は、水廻りと同じ『岡崎製材』のドアを、アンティークの雰囲気に合わせてブラウン系に塗装。
何を置いても映える空間に
着物をはじめ、昔の手仕事や、装飾性のあるデザインに惹かれるというFさん。アンティークやヴィンテージの家具やラグ、雑貨などお宝が溢れている。
「歴史のあるものが好きですね。ヨーロッパ、トルコなどのエスニック、それに日本と、国籍は様々で1種類には絞れないんです。だからひとつのテイストに偏るのではなく、例えば躯体現しを残すなど、箱のベースはある程度モダンでいいと思いました。何を置いても映える空間なので、住む人が違ったらまた違う雰囲気になるんじゃないかな」。
『リノべる。』のインテリアコーディネートサービスを利用しながら取り入れた、現代の家具や照明もしっくりとなじんでいる。
「家に帰ってくると、ガラスの扉越しに猫が待っていてくれるし、ディスプレイスペースが眺められるのも楽しみです。玄関を開けるときはいつもワクワクしていますね。室内には色々なチャームポイントがあって、仕事モードのとき、ゆったりしたい時と切り替えることもできます。リノベーションを経て、家で過ごす時間が充実しました」

お気に入りの作家、大河紀の作品を飾る。スポットライトの当たり方を試行錯誤した。

コクちゃんがお出迎え。黒いボディにグリーンの瞳が空間にぴったり。

インテリアサービスを利用して選んでもらった『NEW LIGHT POTTERY』のモダンなブラケットを。

デザインが美しい玄関のブラケットは『古福庵』。自ら探して施主支給したもの。

アンティークの着物は、いつも『キモノ葉月』で購入。

ビーズ使いのペンダントライトも『古福庵』。趣きのある空間にマッチ。

洗面ボウルに天板を組み合わせて造作した洗面台。ブラケットライトは『PACIFIC FURNITURE SERVICE』。ミラー収納とのバランスを考えてセレクトした。








