インドアもアウトドアも充実 ミッドセンチュリーの名作と キャンプギアで楽しむ趣味部屋

インドアもアウトドアも充実ミッドセンチュリーの名作と
キャンプギアで楽しむ趣味部屋

黎明期のリノべに出会う

リノベーションという言葉が広まる以前。アウトドアギアを扱う『38研究所』ディレクターの氏家俊介さんは、ある本に出会った。
「18年くらい前なのですが、たまたま本屋でブルースタジオさんのリノベーションの本を見つけて興味をもったんです。当時は社宅に住んでいたのですが、新居を持つことになったとき、新しい家よりも古い家を造り変えて暮らしたいと思い、平成元年築の物件を購入しました」
アパレル業界の仕事で知り合った、中目黒にあるデザイン事務所に依頼して自邸リノベーションをスタート。
「主に店舗設計をしていた事務所で、個人住宅はまだうちで数軒目だったのですが、引き受けてもらいました。和室のあった4LDKの部屋を、フルスケルトンにして1年くらい計画して造り変えています」
もともとインテリア好きで、デザイナーズ家具をたくさん保有していた。
「ファッション雑誌のミッドセンチュリー特集を見てはまったのですが、その頃はまだ安く手に入ったんです。集めてきた家具を置ける広いリビングにすることが絶対条件でした」
95㎡という総面積の大部分をLDKに。開放的な空間にミッドセンチュリーの名作が溢れていた。
20畳以上あるLDK。廊下を排して開放的に。梁から手前に和室があった。4LDKから2LDKに変更。

20畳以上あるLDK。廊下を排して開放的に。梁から手前に和室があった。4LDKから2LDKに変更。

LDKの中央に、メインとなる家具をコーディネート。中央のソファは『MEISTER』の“MS 2 Sofa”。

LDKの中央に、メインとなる家具をコーディネート。中央のソファは『MEISTER』の“MS 2 Sofa”。

イームズの“シェルチェア ロッカーベース”など、ミッドセンチュリーの家具に、遊び心のあるインテリアが映える。

イームズの“シェルチェア ロッカーベース”など、ミッドセンチュリーの家具に、遊び心のあるインテリアが映える。

壁にはジョージ・ネルソンがデザインした掛け時計を。大理石の土台のフロアライトは、『FROS』の“Arco”。

壁にはジョージ・ネルソンがデザインした掛け時計を。大理石の土台のフロアライトは、『FROS』の“Arco”。

家具や雑貨が映える空間に

「ヴィンテージの家具を置くための部屋なので、建具が新しすぎると違和感があります。できるだけシンプルで年代を感じさせない空間にして、家具で味つけをしたいと思いました」
無垢のオークの床材に、巾木のない白い塗り壁。扉は全部引き込み戸を設置して、オープンに使えるよう計画した。
「いちばんメインに考えたのは、大昔に買った『ハーマンミラー』のラウンジチェアです。これが似合う空間にしたいと思いました」
座ると寝落ちしてしまうというラウンジチェアの隣には、かつて目黒にあった『MEISTER』オリジナルのソファを、コーヒーテーブルには組立式のキャンプギアを。ラウンジチェアに座ると、カリモクのガラスキャビネットの中に、コレクションしたお宝グッズが眺められる。
「もともと収集癖があって、深堀りしたくなるタイプなんです(笑)。最初は服から始まったのですが、『Casa BRUTUS』や『BEAMS AT HOME』を見てインテリアに興味を持つようになって。でも子供が生まれて家族でキャンプに行き始めてから、今度はキャンプギアにはまっていきました。今は家の中に色んなものがあって大変なんです(笑)」
ミッドセンチュリーの名作家具で統一したダイニング。ベランダから明るい光が差し込む。

ミッドセンチュリーの名作家具で統一したダイニング。ベランダから明るい光が差し込む。

カリモクのガラスキャビネットの中は、ペプシコーラのキャンペーンで集めた“スター・ウォーズ”のキャップコレクションなど。壁にはお気に入りのアーティストが手掛けたアートピースを飾る。

カリモクのガラスキャビネットの中は、ペプシコーラのキャンペーンで集めた“スター・ウォーズ”のキャップコレクションなど。壁にはお気に入りのアーティストが手掛けたアートピースを飾る。

ハーマンミラー社のイームズラウンジチェア&オットマン。包み込まれる座り心地。目玉クッションはアレキサンダー・ジラード。

『ハーマンミラー』社の“イームズラウンジチェア&オットマン”。包み込まれる座り心地。目玉クッションはアレキサンダー・ジラード。

蚤の市で購入した北欧のヴィンテージキャビネットは、ドレッサーとして活用。ミラーが取り外しできる。

蚤の市で購入した北欧のヴィンテージキャビネットは、ドレッサーとして活用。ミラーが取り外しできる。

初めて購入したシェルチェアなど、長く愛用しているイスに、名古屋大須の『Palm Springs』で購入した“eames”のダイニングテーブル。壁には、アレキサンダー・ジラードがデザインにかかわった伝説のエアライン『ブラニフ航空』のポスターを飾る。

初めて購入したシェルチェアなど、長く愛用しているイスに、名古屋大須の『Palm Springs』で購入した“eames”のダイニングテーブル。壁には、アレキサンダー・ジラードがデザインにかかわった伝説のエアライン『ブラニフ航空』のポスターを飾る。

コーヒーテーブルは代替わりを経て、現在は『THEARTH × H&O』のキャンプテーブルを使用。折り畳むことができる。Eバイクは友人の店で購入。

コーヒーテーブルは代替わりを経て、現在は『THEARTH × H&O』のキャンプテーブルを使用。折り畳むことができる。Eバイクは友人の店で購入。

風が通り抜ける回遊空間

2部屋に分けられるよう、シンメトリーに設計したベッドルームの半分は、趣味のグッズコーナー。『無印良品』のシェルフや『カリモク』、『レーン』社のローボードに建築関係、映画関係の本や雑貨をぎっしり並べる。DIYしたデスク前には、アアルトのチェアをさり気なく使用。
「80年代のアメリカのサブカルチャーが好きなんです。“バック・トゥ・ザ・ヒューチャー”、“グーニーズ”などのキャラクターグッズに、友人が手がけたアートピース、自分でカスタマイズした復刻グッズなどを飾っています」
服などたくさんの持ちものを収めるため、回遊できるウォークスルークローゼットも確保。現在、中学生の長女の部屋へとオープンにつながっている。
「娘も収集したものを並べるのが好きみたいで(笑)。勉強机として北欧のアノニマスのヴィンテージを買ってやりました。子供用の普通の机がいいと言われたのですが、いつか価値が分かってくれると思います」

ベッドルームの半分を占める趣味スペース。ジョージ・ネルソンの掛け時計の下は、80年代アメリカSF映画のキャラクターグッズや、アレキサンダー・ジラードの限定販売グッズなどが溢れる。米『Lane』社のビンテージテーブルの上にキャンプギアを。

ベッドルームの半分を占める趣味スペース。ジョージ・ネルソンの掛け時計の下は、80年代アメリカSF映画のキャラクターグッズや、アレキサンダー・ジラードの限定販売グッズなどが溢れる。米『Lane』社のビンテージテーブルの上にキャンプギアを。

友人の家も掲載されている『BEAMS AT HOME』は、昔からの愛読書。

友人の家も掲載されている『BEAMS AT HOME』は、昔からの愛読書。

手前のライトは、氏家さんがディレクターを務める『38研究所』の人気商品『38灯』。LEDライトはインテリアとしてもカスタマイズが可能。

手前のライトは、氏家さんがディレクターを務める『38研究所』の人気商品『38灯』。LEDライトはインテリアとしてもカスタマイズが可能。

ベッドスペースはシンプルに。キャップもコレクションのひとつ。

ベッドスペースはシンプルに。キャップもコレクションのひとつ。

ベッドスペースからWTC、長女の部屋へとオープンにつながり、回遊することができる。

ベッドスペースからWTC、長女の部屋へとオープンにつながり、回遊することができる。

奥は長女の部屋。北欧ヴィンテージのブックケースを勉強机に。手前の壁にはイームズのハングイットウォールがリズミカルな味を出す。

奥は長女の部屋。北欧ヴィンテージのブックケースを勉強机に。手前の壁にはイームズの“ハングイットウォール”がリズミカルな味を出す。

玄関まで光が届けられる。

玄関まで光が届けられる。

イタリアのタイプライターブランド『olivetti』のタペストリーを飾る。

イタリアのタイプライターブランド『olivetti』のタペストリーを飾る。

好きなものだけで暮らす

キッチンはシンプルに、使いやすさにこだわって広さ・高さを決めた。
「業務用に憧れて、ステンレスのキッチンを『IKEA』で選び、施工に合わせてサイズを決めてオーダーしました。半オープンにしたのですが、完全にオープンにすると、油はねなども心配なので正解でした」
水廻りの位置は動かさないことでコストを抑え、その分バスルームも在来工法でデザインにこだわった。
「ガラス張りの浴室と猫足のバスタブに憧れました(笑)。でも年季が入ってきたので、そろそろ改修しようかと思っているところです」
北西向きのため、ほぼ1日中ベランダからの光が入るリビングで、好きなものに囲まれて、ゆっくりと過ごす時間を楽しむ。
「学生の卒業旅行の時に、カリフォルニアにあるイームズハウスを見に行ったんです。その頃はまったデザインや、色々な本や雑誌を見て、インプットされていたデザインをモチーフに自分の家を完成させました。動線がはっきりしていて暮らしやすいし、未だに飽きがきていなくて満足です。ずっと暮らしていきたいと思っていますね」
半オープンのキッチン。奥にパントリーを設けた。右手前のボビーワゴンのオレンジ色がアクセント。

半オープンのキッチン。奥にパントリーを設けた。右手前のボビーワゴンのオレンジ色が、アクセントとして効いている。

使いやすさにこだわり、サイズ指定した『IKEA』のステンレスキッチン。

使いやすさにこだわり、サイズ指定した『IKEA』のステンレスキッチン。

バスルームはガラス張りでラグジュアリーに。壁は漆喰を採用。

バスルームはガラス張りでラグジュアリーに。壁は漆喰を採用。

ビンテージ家具にPOPなアイテムやカラーをMIX。家主の好きが詰まった空間に仕上がっている。

ビンテージ家具にPOPなアイテムやカラーをMIX。家主の好きが詰まった空間に仕上がっている。

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